外資系金融・コンサル出身者の受験体験記 Class of 2007 – 2013

Case5:外資系銀行勤務の男性

プロフィール

コース MBA(2Y)
性別 男性
学歴 02年慶應義塾大学法学部法律学科卒
海外経験 豪州4年半
職歴 外資系商業銀行にて7年
職務概要 資産証券化ミドルオフィス業務に3年、フロント(組成実行)業務に4年間従事

Why MBA

大きな理由は、学問という形を通して自らの前職でもある金融という分野を改めて見直してみたい、そうすることで自分の軌跡の立ち位置を確認したかったという点です。法学部卒である私は、学部生時代特段経済や金融について学んでくることがありませんでした。そのため、銀行に入行した後は、必要な知識は都度学ぶという形で対応してきました。「証券化」という金融手法の中でも独特な分野で数年間経験を積むことで、結果ある程度の専門性は身についてきたと思える一方で、逆にある種の不安を覚えるようになりました。

「金融といっても世界は広い。その中で新卒から一つの商品のみに従事してきた自分はその他のフィールドにでた時に勝負できるのか。」

こうした自己への問いかけに対する一つの答えがMBAでした。正直、銀行に新卒として入行した当初は、自分がMBA留学を志すとは夢にも思ってはいませんでしたが、MBAというプラットフォームが、各業界での職務経験者達がそれぞれの経験を活かして学びを深めていく場であることを知り、次第に興味を持つようになりました。また、年次が上がるにつれ、周りでMBAを取得した友人や先輩からの話を聞く機会も増え、興味が目標へと変わっていきました。30歳という節目を迎えるにあたり、ビジネス全般および金融の世界を、再度体系だった学問という観点から学ぶことで、今までの自分の理解をさらに深め、新たな発見につなげていきたいとの強い思いが、MBA受験への背中を押しました。

Why Kellogg

身勝手な言い方をすると、一番自分に「フィット」している学校だと感じたからです。私は私費留学のため、受験はトップ校のみに絞っていたのですが、中でもケロッグに対する印象は抜群でした。昨年の春にキャンパスをビジットし、クラスの聴講および在校生の方々からお話を伺ったのですが、「チームワークを大切にし、皆フレンドリー」という世間の評判を肌で感じたようでした。学部生時代、ディベートを中心とするゼミに所属していたことや、銀行員時代のワークスタイルがてチーム単位だったこともあり、学校側が重要視する風潮に共感と心地良さを覚えました。座学ではなく、チームワークや議論を通しての学び。高額の投資を回収する上で、ケロッグは最も効率的な環境を提供してくれる学校であるとの自信を深めました。

また、シカゴの北に位置するエバンストンの街の住環境の良さもケロッグに惹かれた理由の一つです。妻を帯同しての留学を考えていたので、治安や街の大きさについても考慮していたのですが、その点でエバンストンは非常にバランスの良い街だと思いました。比較的こじんまりとした、高級住宅街と学生街が入り混じったような中規模の街で、ミシガン湖を臨む非常に景観の美しい一角です。治安も良く、学校帰りの夜道であっても一人歩いて帰って何の心配もありません。まだ見ぬ厳しすぎる冬だけが心配ではありますが、大都市シカゴへのアクセスもよいエバンストンは、総合的に非常に魅力的な土地だと感じました。

受験スケジュール

2006年12月 ぼんやりとMBA 受験への気持ちが芽生える。
2007年7月 渋谷でGMAT塾に通う。が遅々として進まず、年末に08年夏渡米に向けた出願は断念。
2008年1月 GMATの勉強を再開。
2008年4月 ケロッグキャンパスビジット。ケロッグへの想いを強める。
2008年5月 GMAT初受験。以後10月まで計4回受験。
2008年8月 TOEFL初受験。以後11月まで計4回受験。
2009年1月 ケロッグ出願(2nd ラウンド)。
2009年1月 ケロッグインタビュー(東京にて卒業生と)。
2009年3月 Kelloggより合格通知。長い戦いが終わる。

TOEFL

TOEFLに関しては、予備校には通わず、市販の参考書を購入して独学で対応しました。iBTに切り替わってしまったため、やはり スピーキング部分で当初苦労しましたが、なるべくゆっくり、大きな声で話すことを心がけることで若干点数が上昇しました。計4回受験し、出願スコアは109 (R:29, L:29, S:24, W:27)でした。

GMAT

これには相当苦労しました。最終出願スコアは、690 (M:50, V:32, AWA:3.0)でしたが、結局合計4回受けたテストの初回に出たスコアとなりました。Mathに関しては市販の参考書を用いて独学で対応しましたが、Verbalについては渋谷の予備校を利用して勉強しました。初回の挑戦で思いのほか良い点数が出たので、勢いに任せてその後も受け続けましたが、点数は下がる一方でした。未だにこのテストに関してはコツが良くわかりません。ただ、このテストを受けるにあたり改めて勉強した文法等は、今後のMBA生活に役立つ知識だと密かな効果を感じて喜んでいます。

エッセイ

エッセイでは、スコアメイクとは異なる苦しみを味わいました。各ビジネススクールそれぞれ似通った質問(例、Why MBA, Why School, Leadership Experience)があるため、一校が終わるとある程度その後の展開は効率的に進むのですが、最初のエッセイを書き終えるまでの生みの苦しみがありました。私は、五反田のカウンセラーを利用し、ネタ出し等から如何にアドミッションに「ささる」エッセイを作っていくかの作業を進めたのですが、予想以上に時間が掛かりました。エッセイを書くという作業は、言わば過去の自分を見つめ直し、必要なピースを集めてストーリーを構築していく作業だと思いますので、時には辛かったことや悩んだことなども思い起こす必要があり、精神的な負担も大きく掛かりました。ただ逆に言うと、自分分析を行う貴重な機会でもあるので、受験後の今となっては、非常に自分にとって有益な作業だったと思っています。

インタビュー

この点も非常に苦戦を強いられました。以前英語圏で生活していたこともあり、面接に関しては比較的スムーズに準備できるだろうと当初たかをくくっていたのですが、試しに参加した五反田のインタビューグループトレーニングで自分の対応力の無さを痛感し、認識を改めることを余儀なくされました。認識を改めたその後は、実際の面接までの間に数回個別のトレーニングを受け、想定問答を幾度となく行いました。自分のインタビュー内容を録音し、それに基づき少しづつ改善する。そんな地道な作業の繰り返しでした。

出願パッケージを送信した段階で一旦気が緩んでしまいがちではありますが、インタビュー自体非常に重要な評価項目の一つで、言わばエッセイの口頭版と位置付けても過言ではないと思いますので、事前の理論構築や想定問答が非常に重要だと感じました。

Kellogg受験に関して

私は、結局4校に出願(Kellogg 、LBS、TUCK、Wharton)したのですが、合格をもらったのはケロッグだけでした。私にとってケロッグは第一志望でしたので、もちろんこれ以上望むべくも無いのですが、自分の受験を振り返ってみると、他校に比べやはりケロッグへのエッセイは最も情熱を注いだ作品となりました。受験当初は、正直トップスクールであればいずれの学校でも構わないとの思いも多少はありましたが、説明会や学生との交流、そしてキャンパスビジットを経るうちに、「ここでなければ」という想いが強くなり、その熱意が必然的にエッセイに滲み出たのだと思います。また、ケロッグは他校の多くと違い、すべての出願者が面接を受けることが出来ました。よりその人となりを重視するケロッグならではの措置だと思いますが、そのお陰でエッセイおよびインタビューの二段構えで自分の気持ちを伝えていくことが出来たことが幸いでした。

受験生へのメッセージ

MBA受験プロセスは決して易しく楽しい道程では無いかもしれませんが、最後までやり切る辛抱強ささえあれば結果はついてくるものだと思います。私自身、当初に思い立ったのは遡ること2006年の冬でしたので、まるまる二年程度掛けてやっとこさゴールにたどり着いたという感じです。ただ受験の各過程において、少なからず学びがあると思っています。GMATやTOEFL等は忘れていた文法等につき改めて学び直す良い機会となりましたし、エッセイやインタビューについては、日頃無意識の内に避けてしまいがちな「内なる自分と向き合う」きっかけを与えてくれたと思います。

またMBA受験は、自分と合った学校を探し出すプロセスが非常に重要だと思います。高額の資金と貴重な2年間を投資するということもあり、自分のニーズにあった環境を提供してくれる場所と巡り合うためにも学校のリサーチに時間を割くことをお勧めします。ウェブや説明会などのリソースはもちろん、卒業生や在校生と実際に話すことも可能な限りしていくと良いかもしれません。特定の学校に対する「熱意」は、受験のモチベーションを保つ上でも、Why ○○?のエッセイをより「リアル」なものに仕上げていく上でも、必要不可欠なエッセンスだと思いますので、是非心の片隅にでも留めておかれればと思う次第です。