授業紹介:Financial Decisions

Class of 2020(1年生)のMです。4月になりエバンストンの寒さも少し和らいできました。この冬は、1月末に気温が-30℃、体感温度が-50℃になり、南極よりも寒いということでニュースにもなりました。私の住むアパートはまだその後遺症が残っており、エレベーター3基中2基が止まっているという状況です。

さて、今回は私が冬学期に履修したFinancial Decisionsという授業の紹介です。Kelloggはあまりファイナンスのイメージが無いかもしれませんが、非常に良い授業が揃っています。その中でFinancial Decisionsの位置づけは、ファイナンスのコア授業の後に、さらにコーポレート・ファイナンス分野で学びを深めたい学生に人気のある選択授業です。

【授業概要】
ワークロードは比較的重めで、冬学期10週間で13~14ケース(!)をこなします。授業は1週間に2コマで、おおむねレクチャー1コマとケースディスカッション1コマという構成なのですが、時にケース2コマという週もあります。

授業でカバーされる範囲は基本的な内容から応用まで非常に多岐にわたります。主には、運転資本の活用を含む資金調達、資本構成、投資判断、買収にかかる企業価値評価(DCF/APV/マルチプル)、クロスボーダーLBO、リストラクチャリング、チャプター11(倒産)です。毎回のケースでは、財務分析等を踏まえて、「マネジメントならどうすべきか」という観点でチームでレポートを提出します。

毎回のケースには比較的馴染みのある企業が登場します。例えば、Dell、PepsiCo、Bed Bath & Beyond、United Airlines、Iridiumなどに加えて、教授オリジナルのTesla、Amazon、Appleのケースも取り扱いました。

【良かった点】
• チームでの議論
毎週チームでレポートを提出しますので、少なくとも週1~2回はチームで集まります。そのため誰とチームを組むかが非常に重要となります。私は、PE出身者(JD-MBA)、銀行の事業戦略部門出身者、事業会社のファイナンス部門出身者の3名とチームを組みました。時に喧々諤々と議論する場面もありますので、信頼できるメンバーかつファイナンスを私とは違った側面から見てきたメンバーと組めたことで、非常に学びの多い有意義なクラスとなりました。

• 米国を代表するテック企業への理解の深化
Teslaは、上場後しばらくはエクイティ中心で、その後転換社債、最近では普通社債と資金調達手法が変わってきています。そのケースでは、当時からの事業環境の変化やマーケットの状況等を踏まえて、なぜ資金調達手法が変化してきたのかについて議論するとともに、転換社債の価値評価手法を学びました。

また、Appleにおいては、2018年夏に時価総額が初めて1兆ドルを超えたことで話題になりましたが、そのケースでは、Appleを取り巻く事業環境やリスク要因をどう企業価値に織り込むかを考えつつ企業価値を評価し、現在の株価がアンダーバリューかオーバーバリューか、それとも正当に評価されているかについて議論しました。逆に現在の株価を正当化するには、どのセグメントでどの程度の成長を見込まなければならないのかも併せて検討しました。

• 各段階での学び
各コーポレート・ファイナンスのトピックについて、①教授の講義(理論中心)→②ケースへの応用、という流れで1週間の2コマが進んでいきます。さらにケースへの応用の部分は、自分での予習、チームでの議論(レポート提出)、授業前半の生徒同士の議論(教授は主にファシリテーター)、授業後半の教授による解説・総括、と分かれ、いずれの段階でも何らか新たな発見が得られます。各段階で時には自分になかった視点や抜け落ちていた観点が提示され、それもケースを中心に構成される授業の良いところかと思います。

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