Kellogg公式説明会(東京)のご案内

7月23日(火)に、KelloggのAdmissions Officerが2名来日し、東京にて公式説明会を開催致します。当日はKelloggの各プログラム(1年制MBA、2年制MBA、MMM、JD-MBA)の概要説明およびアドミッションや卒業生と自由にご歓談いただけるネットワーキングセッションを予定しています。Kelloggをより深く理解できる貴重な機会ですので、受験を検討されている方は是非ご参加下さい。

■日時:2019 年 7月 23 日(火)18時30分~20時30分
■会場:ゴールドマン・サックス証券(六本木ヒルズ)

登録は以下のリンクよりお願い致します。たくさんのご参加をお待ちしています。
https://apply.kellogg.northwestern.edu/register/FT-Pro-Event-TokyoInfoSession

日本食事情(スーパー編)

Class of 2020(1年生)のMです。今回はKellogg日本人学生の日本食事情について、スーパー編と題してお伝えします。夫婦や子連れでの留学を考えている方にとっては、より重要なポイントかと思います。結論から申し上げると、日本で購入する場合と比べると当然やや割高になりますが、以下に挙げるスーパーで日本食を手に入れることが可能ですのでご安心ください。

Sea Ranch Sushi(徒歩圏内の日本食スーパー)
エバンストンの中心から徒歩15分ほどのところにあり、スーパーではなく商店と呼んだ方がふさわしいほど小さいお店ですが、日本の食材や調味料がある程度手に入ります。また、寿司レストランが併設されており、店内のイートインスペースで食べることも可能ですし、持ち帰りにも対応しています。


Mitsuwa(車で40~50分の日本食スーパー)

日本にあるスーパーと遜色ないほどの日本食が手に入ります。ビール、焼酎、日本酒などのアルコール類も充実しています。レストランが併設されており、ラーメン山頭火、うどん屋、一橋大生御用達のすた丼、などが入っています。また、紀伊国屋書店や海賊版のDVDレンタル・販売店もあります。


Tensuke Market(車で40~50分の日本食スーパー)

Mitsuwaの近くにあるやや小規模の日本食スーパーです。比較的鮮度の良い刺身や寿司が手に入り、店内で食べることも可能です。

H Mart(車で20分の韓国系スーパー)
日本食も含めたアジア系食材を全般的に取り扱っている韓国系のスーパーです。Kelloggのアジア人学生が多用しており、車が無い人でもUber/Lyftで友人と一緒に買い物に行ったり、車を持っている人に同乗して行ったりします。日本食に関しても、麺類、調味料、冷凍食品、生魚、薄切り肉、お菓子など非常に多くの品が揃っており、通常は上記Mitsuwaまで行かずにここで済ませることが大半です。韓国料理のフードコートも併設されています。

Joong Boo Market(車で20~25分の韓国系スーパー)
こちらも日本食を含めたアジア系食材を全般的に取り扱っている韓国系のスーパーで、上記H Martよりも新しくよりきれいな印象です。品揃えはH Martとほぼ変わらず、新鮮な刺身や生魚も手に入ります。韓国料理のフードコートも併設されています。

日本食に関しては、上記5つのスーパーで十分事足ります。私の家族の場合は、H MartまたはJoong Boo Marketに約2週間に1回、Mitsuwaに1~2ヶ月に1回行くイメージです。

Kellogg生の就職先

Class of 2020(1年生)のMです。昔からマーケティングには強く、今ではジェネラルマネジメント校としても認識されているKelloggですが、実際に卒業生がどのような企業に就職しているかご存知でしょうか。Kelloggは毎年Employment Reportを発行していますので、今回は最新のレポートからKellogg生の就職状況について見てみたいと思います。

【業界別】

第1位は、毎年30%超の学生が就職しているコンサルティング業界です。当然個々人のキャリア志向や資質による部分は大きいですが、一般的にジェネラルマネジメント校とコンサルティング業界は相性が良いようです。クライアントのニーズが多様化する中で、Kelloggで身に着けた様々なビジネス分野についての一定の基礎知識と対応能力をもとに、クライアントと対峙しながら柔軟な発想で課題解決に当たっていけるということだと解釈しています。

第2位は、28%の学生が就職したテック業界です。年々就職する学生の割合は増え続けており、今年は過去最高となりました。GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)のような巨大企業からフィンテックやヘルステックのようなスタートアップまで実に64社がKellogg生を採用しています。

第3位は、14%の学生が就職した金融業界です。金融といっても投資銀行をはじめ、銀行、保険、PE、VCなど多岐にわたっています。第4位以下は各業界に分散されており、就職先の多様性が見て取れます。

【職務別】

第1位は、先ほども述べたコンサルティングですが、第2位は、長年マーケティングに強い学校というだけあって、マーケティング・セールスの19%となっています。CPG企業のマーケティング担当やテック企業のプロダクトマーケティング担当などが当てはまるものと思います。第3位はファイナンス・会計の13%で、第4位にジェネラルマネジメントが12%と続いています。一般的にジェネラルマネジメント職とは、グローバルに地域や部門を数年毎にローテーションしながら5-10年以内に一部門のジェネラルマネージャーを目指すというプログラムです。

【企業別】

コンサルティング業界では、いわゆるMBB(McKinsey、BCG、Bain)に就職する学生が計90名となっています。その次にデロイト、アクセンチュア、PwC Strategy&といった日本でも馴染みのあるコンサルティングファームが各社5-10名程度で続いています。

テック業界では、Amazonが21名と最も多く、Google、Microsoft、Adobe、Facebook、Appleがそれぞれ5-10名程度で続いています。

【地域別】

米国内が87%、米国外が13%となっています。前回のブログで「学生の3人に1人は“International”」とお伝えしましたが、留学生も一定程度の割合で米国内で就職を決めていることがわかります。最近はビザの問題でハードルがやや上がっているという話しもありますが、コンサルティングファーム、投資銀行、テック大手企業などは積極的に留学生も採用しているようです。一方で、米国外の13%は、大きく分けると、社費留学生で派遣元に戻るパターンと母国に戻って就職するパターンが考えられます。

いかがだったでしょうか。皆さんのイメージと整合していたところもあれば、異なっていたところもあったと思います。特に私費の方は、受験校を決める際に、各学校が発行しているEmployment Reportも一つの参考にすることをおススメします。また私費・社費に関わらず、将来のAlumniとしてのネットワークもMBAの非常に重要なアセットですので、卒業生がどういう分野・会社に就職しているのかをぜひ各校のレポートでご確認ください。

Class of 2020 学生プロファイル

Class of 2020(1年生)のMです。本日はClass of 2020の学生のプロファイルについてご紹介します。

生徒数、平均年齢、勤務年数などに大きな変化はありませんが、以下にていくつか特徴をまとめておきます。

① 学生の女性比率は4年連続で40%を超え、今年は過去最高の46%に到達
今でこそいくつかのトップスクールで女性が学長(Dean)を務めていますが、Kelloggは一早く2010年にSally BlountをDeanに任命し、学校全体として女性のキャリア支援や個人的成長をサポートする仕組みを構築してきました。また今年の8月から現LBSのFrancesca Cornelliが新たにDeanに就くことが決まっています。WBA(Women’s Business Association)のようなクラブも積極的に活動しています。

② GMATの平均点は2年連続で過去最高の732点
ビジネススクールのランキングにも大きく影響していると言われているGMATのスコアですが、ここ数年トップスクールの平均点は軒並み上昇傾向をたどっています。Kelloggも例外ではありませんが、732点はトップスクールの中でも最上位に位置付けられるようです。(出典:Poets&Quants

③ 出身業界の多様性
コンサルティング業界から来る学生が全体の24%いますが、それ以外は多種多様と言えます。第2位としてFinancial Service(金融)が19%と括られていますが、金融と言っても投資銀行、PE、VC、保険、政府系金融など様々な分野から学生が来ています。

④ 3人に1人は”International”
Kelloggは人種の多様性にも富んでいます。米国のビジネススクールなのでアメリカ人が多くなりがちですが、アメリカ人の中でも小さいころに米国に移住してきたアジア系アメリカ人、アフリカ系アメリカ人、ヒスパニックなど様々な人種がいます。また留学生もアジア、中南米、欧州、アフリカなど世界各国から優秀な学生が集まってきて切磋琢磨しています。

また、こちらにもKelloggのキーワードとともに、Class of 2020の数名が紹介されていますのでご覧になってください。

Class of 2020の日本人はというと、2年制プログラム4名とMMMプログラム1名の計5名が在籍しています。なんと全員男性ということで、学校の方向性とは真逆を進んでいる感は否めませんが、来年以降どうなりますでしょうか・・・。GMATのスコアに関しては、一般的に数年前まで日本人は学校の平均以下でも仕方がないという見方もありましたが、おそらく近年の日本人の平均スコアは、学校の平均スコアに近くなっていると思われます。出身業界に関しては、金融3名(銀行、投資銀行、損保)、商社1名、メーカー1名という構成です。

ACE2018

Class of 2020(1年生)のMです。5月に入りましたが、エバンストンは先週大雪が降るなどまだまだ寒い日が続いています。今回は、そんな寒さから現実逃避するために、今更ながら私が昨年夏に参加したACEプログラムについてご紹介します。ACEについては過去に何度かこのブログにも登場していますが、American Culture and English for International Business Studentsの略で、2007年から始まったKelloggのサマースクールのことを指します。一般的にサマースクールとは、アメリカでの居住経験が無いまたは少ない学生に対して、MBAプログラムが始まる前に短期間でそれを一定程度補うことを企図したプログラムです。ただ、ACEが他のプログラムと異なる点として、Kelloggの2年制プログラムに入学する学生のみが対象となっています。そのため、ACEプログラムはKelloggという文脈を取り入れてカスタマイズされた内容となっています。

【ACE2018概要】
・参加者:約30名(日本人4名)
・国籍:中国、ブラジル、韓国、日本、香港、フィリピン、ベネズエラ、ウクライナ(多い順)
・日程:2018年7月25日~8月21日(水曜、土曜、日曜休み)
・時間:9時30分~15時30分(日によって前後)
・講師:主に、Kelloggでグローバルプログラムを担当しているDebbie KrausとKelloggで留学生向けに英語のコーチングを担当しているTami Wysocki-Niimiの2名
・費用:無料(2018年から)

【カリキュラム】
ACEの主な目的は、①アメリカ文化の理解促進、②アメリカの授業スタイルへの適応、③英語力強化、④コミュニティの醸成、の4つです。毎年多少のカリキュラムの変更はありますが、2018年は以下の内容がカバーされました。

① アメリカの文化の理解促進
• アメリカの文化・地理・歴史・経済・政治・大学・テレビ・スポーツの各分野についてのインタラクティブな講義・実践
• チームアサインメントとして州または都市の調査及びプレゼン
• Flag Football(フットボールの簡易版)の実践

② アメリカの大学教育への順応
• 人気教授による模擬ケース授業(2018年は、マーケティングのHennessy教授、ストラテジーのMazzeo教授、ファイナンスのLiberti教授の3名)
• MMMや1Yプログラム向けに行われている実際の授業の見学

③ 英語力強化
• WSJやNY Timesの記事の読解・議論
• スピードリーディングの訓練
• プレゼンテーション
• Small Talkやスラングなどの日常会話
• 発音強化
• ビジネスプランの策定(Kellogg外のアメリカ人対するインタビュー含む)

④ コミュニティ醸成
• スカベンジャーハント、ボーリング、飲み会など授業外のアクティビティ
• 既に入学済みのMMMや1Yプログラムの学生と交流

【良かった点】
・留学生同士のネットワーク・友人関係
授業、グループワーク、ソーシャルイベントなどを含めてKelloggの最初の1ヶ月間を常にこの30名で過ごしますので、ACE参加者の間で深い絆が生まれます。ACEは、その後KWEST、CIM(オリエンテーション)と続くコミュニティビルディングの最初に位置付けられます。全員留学生ということもあり、正直多くの人が、ACEがおわった後にアメリカ人を含む残りの約450名が入学してきていざ2年間が始まったときに、その輪の中に溶け込めるか不安になっていました。そういった中で一体感が生まれ、ACEのメンバーは、学期が始まったあとも定期的に集まっています。また、各セクションにACEのメンバーが必ず数名はいますので、ネットワークを広げる際の出発点にもなりました。

・エバンストンの夏!
エバンストンは寒い時期が長いため、夏は貴重です。そしてエバンストンの夏は、暑すぎず気候としては最高です。1年生の夏はインターンシップでエバンストンを離れる人も多く、また2年生の6月には卒業しますので、実はエバンストンの夏を満喫できるのは、このACE中しかありません。授業もそこまで負担が重くないため、セイリング、サイクリング、バーベキュー、ゴルフ、野球観戦など皆それぞれ夏のアクティビティを楽しんでいました。

・生活のセットアップ
JV(Kellogg生の妻・夫・恋人)も含めたコミュニティ作りを重要視するKelloggらしく、JVも参加可能なプログラムが数多く提供されるため、家族ともどもKelloggおよびエバンストンの環境に馴染むことが可能です。また、水曜や土日は時間があるため、8月末のオリエンテーション開始までに、運転免許の取得や家具の購入など、生活のセットアップも済ませておくことが可能です。

ビッド制度

Class of 2020(1年生)のMです。選択授業の取りやすさについて聞かれることがありますので、本日はビッド制度について説明したいと思います。

Kelloggでは、主に選択授業の選択において学生間の公平性を担保するためにビッド制度を採用しています。各学生が自分の取りたい授業にビッドし、高いポイントを入れた人から順にクラスの席を確保できるというものです。授業ごとに定員が決められており、例えば65名が定員の授業では、上から65番目までの高いポイントを入れた人がその授業を履修する権利を得ます。

Kelloggのビッド制度では、1年生に2,000ポイント、2年生に3,000ポイントが与えられます。1年生の場合は秋学期がほぼコア科目でビッドが不要のため、冬学期と春学期で2,000ポイントを使います。2年生は秋・冬・春学期で3,000ポイントを使うので、いずれも1学期1,000ポイントという計算です。学期ごとにポイントの持ち越しは可能ですが、2年生になるときにいったんゼロとなり、新たに3,000ポイントが割り振られます。

学期ごとのビッドは第1ラウンドと第2ラウンドから構成され、基本的にはこの2回で自分の取りたい授業を確定させます。過去の授業ごとのビッドポイントは、受講した学生によるその授業の評価とともに全てデータ化されており、学生はオンラインで閲覧可能となっています。なかなか過去の傾向通りにはいかないのですが、第1ラウンドではそれしか頼りになるものがないので、それを踏まえて自分の取りたい授業と入れるポイントを決めていきます。その後、第1ラウンドでのビッド結果を踏まえて、第2ラウンドでの方針を立てます。第2ラウンドでは、第1ラウンドで定員に達しなかった授業のみビッド可能となります。同じ授業でも第2ラウンドの方が定員に近い状態になり、より高いビッドポイントが要求される傾向にあります。

最終的には、履修定員ギリギリのビッドポイントを入れた学生のポイントが授業のクロージングコストとなり、上澄み部分は各人に返却され、次の学期で使用可能です。例えば定員50人の授業で1番高い人が1,000ポイント、50番目の人が200ポイント入れた場合、その授業のクロージングコストは200ポイントとなり、1,000ポイント入れた人には800ポイントが返却されます。また、ある科目にビッドしても、最低ビッドポイントに届かず履修出来なかった場合は、そのポイントは返却されて次の学期で使用可能です。そのため、ある授業を取り損ねても、気を取り直して、返ってきたポイントをもとに次の学期のビッドに臨むことができます。

当然ながら、人気の高い教授の授業を取るには高いポイントが要求されるため、年間を通した自分の理想的なクラスポートフォリオを視野に入れた上で、プランBも含めて戦略を立てる必要があります。ビッドが近くなると、友人との会話でも、何を取るのか、何ポイント入れるのか、といった話題が多くなります。一緒の授業を取ろうと考えている友人とは、一緒に戦略を立てたりもします。それだけ皆楽しみにしていることでもあります。中にはネゴシエーション系やマーケティング系で1,500ポイントを要求される授業もあり、当然ながら全てを人気教授かつ人気科目で占めることは困難です。その中で、「この教授のこの授業だけは絶対に取る」、あるいは、「この分野は一番人気の教授でなくてもよい」というメリハリをつけてビッド戦略を立てていく必要があります。結果的には、大多数の学生が、ある程度満足のいくビッドができているように感じます。

私個人はというと、この1年間で1つだけ取りたい授業を取り損ねてしまいました。結果論ではありますが、他の授業にビッドポイントを割り振りすぎてしまい、その取りたい授業に十分なポイントを割り振ることができませんでした。ただ、逆に言うとそれ以外は取り逃すことなくすべて取ってきたということでもあります。その取り損ねた授業もまた2年生になったときに確実に取れるように、戦略を立てていきたいと思います。

授業紹介:Accelerated Corporate Finance

Class of 2020(1年生)のMです。だいぶ時間が経ってしまいましたが、秋学期に履修した授業の紹介です。Kelloggのコア科目の1つにFinance Iがあることは前回お伝えしましたが、選択科目にその発展的内容をカバーするFinance IIという科目があります。そして、さらにFinance IとFinance IIを1つの科目にまとめて、Finance Iに代わってコア要件を満たす科目が、今回お伝えするAccelerated Corporate Finance(通称ACF)です。通常2科目の内容を1科目に凝縮して行いますので、内容が濃くスピードも速く非常にハードです。このクラスはコア科目に該当しつつも、秋学期前にオンラインテストがあり、そのテストで一定の点数を取った学生に受講資格が与えられます。

私のクラスは、2000年にKelloggの“Professor of the Year”を受賞するなど古くからKelloggに在籍するMitchell Petersen教授が担当でした。10週間の授業では、リスク・リターン、バリュエーション、投資戦略、配当政策、資本政策など幅広いコーポレートファイナンスのトピックをカバーし、ケースとレクチャーが大体半々の割合で行われます。ただケースにしろレクチャーにしろ、彼は教えるにあたって「理論」と「直感」を非常に大切にします。そのため、いつも実務で使っている内容であっても、背景の理論について理解を深められる良い機会となりました。ファイナンスというと数字での議論が先行しがちですが、彼は定性と定量の両面からバランスの良いアプローチの重要性を説いています。ケースの議論でも、まず定性面の分析を行いビジネスの特徴を捉え、そのどの部分がどのように定量面に影響を与えているのか、また財務諸表にどのように表れているのか、といった具合に分析を進めていきます。

先ほど受講資格について述べましたが、一定の試験をクリアした学生が受講しているため、授業中も非常に高いレベルの議論が展開されます。皆ファイナンスに興味がある又はファイナンスのバックグラウンドを持っているため、ときに議論は白熱します。さらに教授によりアサインされたグループでのケース課題も7~8回あります。私のグループ5名は、皆男性で米国人2名とアジア人3名という構成でした。皆がある程度ファイナンスに関する知識と経験を兼ね備えていることが奏功し、サクサクと議論が進むことが大半でしたが、時に難問では何時間もかけて議論したこともありました。逆に、皆なんらかの形でファイナンスに関連したキャリアを歩んできた猛者たちでしたので、自分は毎回どのように貢献できるかと必死でした。最終的には非常に良い関係が構築でき、その後の授業も一緒に取ってグループを組んだり飲みに行ったりしています。

ACFを受講するメリットは他にもあり、例えば他の学生がFinance IとFinance IIと2科目受講するのに対して1科目で済みますので、その分他の選択科目を取ることが可能となります。さらに特に人気の選択科目を早い時期に受講できると、他の学生と競合する可能性が減りますので、ビッドポイントが少なく済むという利点もあります。ビッド制度についてはまた後日記事にしたいと思います。

2年制MBAプログラムのコア科目と履修時期

Class of 2020(1年生)のMです。キャンパスビジットに来られた方から、コア科目の比重や選択科目のフレキシビリティについて質問されることがあります。Kelloggの2年制MBAプログラムは3学期制(秋、冬、春)で行われ、それとは別に秋学期の前に特定のコア科目のために1~2週間の集中講義期間(Pre-term)が設けられています。2年制MBAプログラムのコア科目は全部で10科目(9.0単位)で、履修時期は以下の通りです。最後の「リーダーシップ・クライシスマネジメント(Leadership and Crisis Management)」のみ2年次のPre-termのときに受講し、それ以外は1年次に受講します。

時期 科目名 単位
Pre-term 組織論(Leadership in Organizations) 1.0
Pre-term 統計I(Business Analytics I) 0.5
経営戦略(Business Strategy) 1.0
会計(Accounting for Decision Making) 1.0
統計II(Business Analytics II) 1.0
秋または冬 ファイナンスI(Finance I) 1.0
秋または冬 マーケティング(Marketing Management) 1.0
ミクロ経済学(Microeconomic Analysis) 1.0
冬または春 オペレーション(Operations Management) 1.0
Pre-term リーダーシップ・クライシスマネジメント
(Leadership and Crisis Management)
0.5

1年生の秋学期:コアのみ4科目(経営戦略、会計、統計II、ファイナンスI又はマーケティング)
1年生の冬学期:2~3科目がコアで、ファイナンスI又はマーケティングの未履修の方とミクロ経済学(オペレーションは冬学期か春学期のどちらか)
1年生の春学期:0~1科目がコアで、オペレーションを既に履修済みの場合は、全て選択科目

各学期に最低3単位、最大5単位(それ以上の履修も追加授業料の支払いにより可)の取得が認められていますが、多くの学生は各学期に4単位分の授業を履修しています。その前提に立つと、1年生の秋学期はすべてコア科目となりますが、冬学期から選択科目を取ることができます。冬学期は1~2科目、春学期は3~4科目が選択科目となります。当然ながら冬学期や春学期に5単位分の授業を履修する場合は、さらに選択科目の数を増やすことができます。2年生は秋学期~春学期まですべて選択科目です。

卒業要件は20.5単位なので、卒業要件ぎりぎりで履修した場合は、20.5単位のうち9.0単位がコア科目となります。ただ先ほども述べましたが、大半の学生は各学期に4単位の授業を履修しますので、その場合はPre-termの2単位と併せて26単位のうち9.0単位がコア科目というイメージです。

ここまでは、受講免除(Waive)を行わない場合という前提に立っています。ただ、1年次のコア科目のうち、「組織論」と「経営戦略」以外は受講免除が可能です。受講免除の要件は各科目によって異なりますが、学部の専攻、職務経験、資格(会計士など)、受講免除テスト合格、などが基準となります。受講免除した場合は、その単位分だけ選択科目に割り振ることが可能となります。考え方は人それぞれですが、可能な限り受講免除を勝ち取って、自分の好きな分野の授業を履修したいという学生もいます。中には会計と統計IIを受講免除して、1年生の秋学期から選択科目を履修している学生もいます。一方で、自分の得意分野を受講免除せずあえて履修し他の学生をサポートすることで、後々困ったときにサポートしてもらえるような関係性を構築しておきたいと考える学生もいます。コア科目は同じセクション(クラス)で受講することが多いため、セクションメイトとの絆も深まります。

授業紹介:Entrepreneurship Through Acquisition

Class of 2020(1年生)のMです。冬学期に履修した選択科目の中で面白かった授業の紹介です。クラス名にもなっているEntrepreneurship Through Acquisition(通称ETA)は、サーチファンドとも呼ばれ、米国ではMBA後のキャリアパスの1つとして認知されています。米国を中心に普及しながらも、北米や中南米及びヨーロッパには広がってきているようです。しかし私自身、日本にいたときはサーチファンドについて聞いたことがありませんでしたので、まずはその説明から始めたいと思います。

【サーチファンドとは?】
主にMBA卒業生が、通常1~2名で卒業時に自己資金及び投資家から募った資金を用いて投資ファンドを立ち上げます。当該卒業生は、この数百万円から数千万円の資金と自身のネットワーク及びブローカーを活用することによって、約半年から2年の間に、星の数ほどある中小企業の中から自分のクライテリアに合致するターゲット企業を「サーチ」し、実際にオーナーと買収交渉を行います。その後、買収資金を投資家からの追加出資及び銀行借入で賄いレバレッジをかけて買収し、経営者として約5年から10年間その会社を経営します。最終的には、当該企業を他社に売却し、投資家のリターンを確定させ、残りを自身の取り分とするというのがサーチファンドのモデルです。ただしこれは理想的な場合で、買収先を見つけられなかった、買収交渉がうまくいかなかった、買収したが企業価値向上がうまくいかなかった、エグジット先との売却交渉がうまくいかなかった、など各フェーズにおいてうまくいかないケースも多々あります。サーチファンドの概要については、Stanford GSBから発行されているこちらのレポートが無料でダウンロードできますので、興味がある方はご参照ください。

【授業概要】
授業は0.5単位のため、冬学期の後半5週間(1コマ3時間×5コマ)にわたって行われます。サーチファンドの概要から始まり、サーチファンドの各フェーズ(買収先のサーチ、買収交渉、買収後の経営、企業価値向上、売却)のポイントを全5回にわたって学んでいきます。最終課題においては、サーチファンドを立ち上げたという設定で、与えられた3つの候補から企業を選び、4-5人のグループで投資家向けにプレゼン資料を作成します。なぜ選んだ企業が投資対象として良いのか(インベストメント・ハイライト)、どのような成長戦略で企業価値を向上していくのか(事業計画)、どの程度投資家から資金が必要で、どの程度のリターンを見込むのか(リターン分析)、などを網羅的にまとめます。

【良かった点】
・ゲストスピーカー
なんといってもこの授業のウリは、毎回のゲストスピーカーです。サーチファンドを立ち上げたKelloggの卒業生が来たり、事前課題として与えられたケースの主人公が実際に登場したりします。実体験に基づいて苦労話や武勇伝を話すため、聞いているこちらもワクワクします。こういう文脈では成功者のストーリーに偏りがちですが、想定通りにいかなかったケースの主人公が失敗談や教訓を語る場面もあり、非常に示唆に富んだクラスでした。

・教授
Alex Schneider教授自身も二足の草鞋を履いており、Kelloggで教鞭を執る傍ら、実際に自身でファンドを立ち上げ、中小企業を買収し経営しています。実体験に裏付けられた講義は、机上の空論や教科書の枠にとどまらない面白さと説得力があります。

・生徒の多様な意見
毎回の事前課題の多くは、ケースや資料に関していくつかの質問と選択式の回答が与えられ、それぞれ自分の回答について説明するというものでした。例えば、「買収先のサーチ」に関する課題では、5~6社のティーザー(企業概要資料)が与えられ、自分ならどの企業を買収をしたいかを選び、それはなぜかについて理由を述べます。ある企業の「買収後のリスク要因」に関しては、ミドルマネジメントのリーダーシップ、特定販売先への依存、原価上昇、内部のレポーティングシステム、のどれが最重要か、それはなぜか、といった具合です。そして授業中に、何名の学生がそれぞれの選択肢を選んだのかというデータを教授が示し、それぞれの選択肢についてそれを選んだ学生がコールドコールされて説明します。必ずしも絶対的な答えがあるわけではないため、自分とは違った様々な意見や議論が展開され、新たな学びや発見につながります。

ウェイトリスト対策

Class of 2020(1年生)のMです。3月27日にKelloggのR2の合格発表がありました。合格された方、おめでとうございます!一般的に受験とは非情なもので、受験生を「合格」と「不合格」にはっきりと分けます。ただ、MBA受験が少し異なるのは、合格と不合格の間の「ウェイトリスト」と通知されることがあるからです。合格には何かが足らないものの、一発不合格にするには惜しい人材という学校にとってなんとも都合の良い結果通知です。逆に、それを受け取った受験生は、不合格にならなかったと安心して良いのか、合格にならず残念と思うのか・・・。状況次第ですが、志望度が高ければ高いほど、残念という気持ちが強くなるものと思います。かくいう私も一旦はウェイトリストに入りながら、対策を取って最終的に合格に至った身です。直近でも何名かの方にご相談いただきましたし、同様の状況に置かれて対策を取りたいと思っている方に何らかの参考になればと思い、以下にて私見をまとめます。私と完全に状況が同じ方はいらっしゃらないと思いますので、参考になりそうな部分だけ拾っていただければ幸いです。(※年によってアドミッションのウェイトリストに対するプロセスは異なりますし、以下内容は私見であり、Kelloggのアドミッションの考え方や意見を代弁するものではない点、ご了承ください)

【アプローチ方法】
1. Kelloggのウェイトリストに対するオフィシャルな考え方を理解
2. 自身のアプリケーション全般を振り返って何が足りなかったかを分析(カウンセラーとも適宜相談)
3. 不足点に対するアクションプランを作成(中には一般的なウェイトリスト対策をまとめた資料を持っているカウンセラーもいますので、カウンセラーとも適宜相談)
4. アクションプランを実行

私がカウンセラーから言われたのは、「本気で取り組むのであれば、(結果としてアクションがそうだったとしても)とりあえずTOEFL/GMATの点数上昇に取り組む、とりあえずキャンパスを訪問する、というスタンスではなく、不足点の分析→アクションプランの作成というプロセスを踏むべき」ということです。本当にTOEFL/GMATの点数が低いだけでウェイトリストになったのか、キャンパス訪問をしていないからウェイトリストになったのか、ということですね。

人によってスタンスは異なると思いますが、私は「失うものは何もないので、できることは全てやる」というスタンスでした。おそらく何もせずにウェイトリストから繰り上がる方もいると思います。色々やったものの不合格になった方もいると思います。ただ私は、仮に最終的に不合格になったとしても、行動を起こさずに不合格になるより、行動を起こして不合格なる方が自分にとって納得感が大きいと判断し、できることは全てやることにしました。

【ウェイトリストのプロセスと合否のタイミング】
2019年3月時点の情報ですが、Kelloggの場合は、ウェイトリスト向けにウェビナーを行った後、ウェイトリストに残るかどうかの意思確認を経て、各ウェイトリストの方に対してアドミッションから1人ウェイトリストマネージャーがアサインされます。その後は、ウェイトリストマネージャーとコンタクトを取りつつ、アップデートフォームを用いて自身がアドミッションにとって有益と考える情報(他校の合格及びデポジット締切、テストスコアの上昇、昇進、など)をアップデートしていきます。

ここが精神的に辛いところですが、合否判明は、必ずしも各ラウンドの合格発表と同タイミングではありません。例えば、R1でウェイトリストになった方は、R1のデポジット締切後、R2の合格発表後、R2のデポジット締切後、R3の合格発表後、R3のデポジット締切後、最後の最後(プログラム開始約1ヶ月前)などがどれも均等に有力です。ちなみに私の場合は、R1でウェイトリストになった後、R2の合格発表後にまたウェイトリストになり、結局Kelloggのサマースクールが始まる約1ヶ月前に合格しました。

【具体策】
私がカウンセラーとアプリケーションを分析して実行に移した内容は、①Extracurricular Activities(課外活動)の充実、②キャンパスビジット(2回目)、③追加推薦状の取得、④オンラインMBA基礎コースの受講、⑤GMAT再受験、の5つです。⑤は取り組みましたが結果が出ませんでしたので、①~④の内容をアップデートレターという形でまとめてウェイトリストマネージャーに送付しました。それぞれのタイミングは以下の通りです。

・1月上旬:過去のウェイトリストからの日本人合格者とコンタクト
・1月上旬:ウェイトリストマネージャーに最初のコンタクト(メール)
・1月中旬:カウンセラーとアクションプランを検討
・1月下旬~2月下旬:オンラインMBA基礎コースの受講
・1月下旬~5月中旬:課外活動に従事
・2月中旬:キャンパスビジット(2回目)
・2月下旬:追加推薦状を取得
・3月上旬:アップデートレターをウェイトリストマネージャーに送付
・3月中旬:ウェイトリストマネージャーと2回目のコンタクト(電話)
・5月下旬:ウェイトリストマネージャーと3回目のコンタクト(電話)
・6月中旬:合格

まずは、過去のウェイトリストからの合格者からヒントをもらおうと探しました。ここ数年はウェイトリストからの合格者がいませんでしたので非常に苦労しましたが、結果として2名の方にお話を聞くことができました。次にウェイトリストマネージャーに最初のメールを送り、自身のKelloggへの強い関心を伝えるとともに、アクションプランのタイミングを確認しました。この点が非常に重要なのは、「いつまでにアクションを結果に結びつけるのか」「それまでに何度アドミッションに対してアップデートを送るべきか」という戦略を立てられるからです。巷では、「ある程度期間を置いて定期的にコンタクトを取った方が良い」、あるいは、「定期的にコンタクトするのはアドミッションに迷惑だから、なるべく少ない方が良い」など色々な意見が出回っているかと思いますが、そこはウェイトリストマネージャーとのやり取りを経て、自身で判断するしかないと思います。私はウェイトリストマネージャーからの返信内容を踏まえ、カウンセラーや在校生とも相談し、一度にまとめてアップデートを送ると決めました。当時の在校生から言われた、「Kelloggには熱意をスマートに伝えることが重要」という言葉は今でも覚えています。

長くなってしまいますので、「何をやったか」、「なぜやったか」をここに書くのは控えますが、追加の課外活動は合格の大きな要素だったと思います。加えて、オフィシャルには「キャンパスビジットは合否に無関係」「追加推薦状は“discourage”」とある中で私は両方ともやりました。しかもキャンパスビジットは2回目でした。両方とも意図があってやったことなのですが、長くなってしまいますので、こちらも「なぜやったか」をここに書くのは控えます。詳細なお話を聞かれたい方はぜひご連絡ください。

3月中旬にアップデートレターの内容に関してウェイトリストマネージャーとSkypeを行ったときには、R2の合格発表直後に合否を伝えると言われました。その結果がまたウェイトリストだったときには、笑うしかありませんでした。その後もウェイトリストの状態が続き、ビザ申請のタイミングや他校進学の話しが具体化してくる5月中旬になってもまだ合否が決まっていなかったので、さすがにウェイトリストマネージャーにコンタクトしました。実際に5月下旬に再度Skypeで話し、Kelloggに行く準備は出来ているが、どちらでもよいので結果が早くほしいという旨を伝えたと記憶しています。そのとき、6月中旬ごろには最終結果を伝えられると思うと言われ、またウェイトリストだったらどうしようと思いつつも、実際に6月中旬に合格できました。その後約1ヶ月で予防接種やビザ申請から住居探しや引っ越し作業まで全てを終え、7月20日すぎのサマースクール開始になんとか間に合いました。

運や他者の状況にも左右され、結果が出るかどうかもわからない、むしろ不合格になる可能性が圧倒的に高い中、時間を使って長期にわたってこのプロセスにコミットするのは精神的に辛いことです。ただ、このプロセスでは当時の在校生や日本にいる様々な卒業生に大変お世話になりましたので、私も何らかサポートが出来ればと思っています。上記内容が少しでも参考になれば幸いです。