ビジネススクールでの友人講

「竹馬の友」、という諺がある。

幼少時代からの、損得勘定を一切抜きした中で無垢に育まれた、そんな友情。幼馴染。

普段連絡を蜜に取り合っていなくても、数年に一度しか会わなくても、会えば隔たった時間は瞬時に埋まり、過去の与太話や四方山話に花を咲かすことが出来る稀有な存在。大人になって少なからず表層的になった自分の、本質や弱さをいつも暴いてくれる。

大学を出て社会人になってからできた友人も勿論いるが、無意識の内にも何処となく繋がりの弱さを感じている自分がいる。互いに肩書きを外し一個人の人となりを見た上で友人となっているのか、「○○に勤務する××さん」とした前提の下に成り立っているのか。色眼鏡というかなんというか、友人関係構築にあたって雑音が入る気がする。

もうかつての学生時代のような、腹を割って気の置けない友人を作ることは難しいことだと考えていた。

そんな中、ビジネススクールに来て、ケロッグに来てまた学生に戻ることができた。

竹馬には乗らないまでも、三十路を過ぎたおっさん連中が、共に全身タイツを纏って踊ってみたり、青空の下翌日の筋肉痛を省みずソフトボールの行方を追って全力疾走したりしてくれる。気色ばむほどの熱気を持って、深夜にまで及ぶ議論に応じてくれる。耳障りの良いうわべだけの言葉ではなく、真摯に弱さを指摘してくれる。

そこには、年齢もバックグランドも国籍も人種も関係ない。

MBAに見出す価値は無論人それぞれだが、世間の体裁を離れ、そんな友人作りができる環境に身をおくことができると言うだけで、十分に価値あることだと僕は感じている。将来のビジネスや、自分の今後のキャリア形成に繋がるであろうネットワークとしてだけでなく、貴重な2年間を共に高めあって過ごす仲間として。

ある日突然「久しぶり」とメールが来て、僕は嬉々としてケロッグの学生生活を振り返り、当時の話を肴に一杯やるんだろう。あの時間を引き戻す、そんな感覚が今からなんとも待ち遠しい。

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