まさかこんなに長引くと思いませんでした。たぶん日本にいる皆様も同じ気持ちではないでしょうか。去年の6月に卒業していった先輩方に対して、当時は「せっかくの卒業式とMBAの締めくくり、COVIDが直撃して残念だろうな」なんて他人事のような余裕を見せていたのですが…

今年6月に卒業の私は、まさか2年目ほとんどすべてをその状況下で過ごし、このまま卒業式を迎えんとしています。

まあ、こればかりは、学校にも生徒にもどうしようもないことなので、与えられた環境下でいかに楽しく過ごすか工夫を重ねています。

そういえば、最近読んだEric Riesの本にも、

The best entrepreneurs have the ability to work within constraints.

The Startup Way

とありました。

本記事では、KelloggのFacultiesと学生たちがどのような工夫で日々を過ごしているのかを紹介できればと思います。


1.安全面

州のルールに従うのはもちろんのこと、キャンパスに登校するには、

  • 毎週義務付けられているPCR検査で陰性であること
  • 当日の体調に問題が無いこと
  • 登校許可があること(これは2.授業、の中で説明します)
  • 常にマスクをすること

のすべてを満たす必要があります。PCR検査は学校で無料で受けられます。Kelloggはかなり早い段階でこれらの機能をスマホアプリとして提供し始めました。キャンパスに入るときに、上記全てを満たしていることを示すスマホアプリの画面を入り口の係員に見せて、やっと登校です。

コンタクトトレーシングの関係上、入口で生徒証をリーダーにかざしてから入ります。

6feetの距離を維持するため、座席等も色々と間引かれました。人も少ないのでキャンパスはかなり寂しい状態になっています。

また、Kellogg内で何人が感染したのかも生徒に公表されています。今週は人数が増えてしまったので、数日間、一時的にキャンパスへの登校は禁止となりました。


2.授業

授業は、教室のキャパシティと教授の好みで以下3種類に分かれます。

 A. 完全対面
 B. 完全オンライン
 C. ハイブリッド

全ての授業の統計を取ったわけではないのですが、肌感としてはBかCが多いように思います。

学期が始まる前の履修選択の時点でA~Cが明確化されていますので、学生側も、自身のコロナへのリスク感度に応じて履修できます。

最初は不慣れだった教授陣も、Zoomを通じての授業がかなり板についてきました。学期が始まる前にリハーサルがあったり、授業中にIT面を補助する専門アシスタントを設置し始めたのも大きいかと思います。

遠方にいるゲストスピーカーを授業中に招待したり、
Zoomのチャット機能をうまく使って生徒からの意見を聞いたり、
投票機能を使ってみたり…
Zoomだからこそできることも多々あります。

今までポストイットを使っていたような、デザインシンキング系の授業はMURALというオンラインツールを使っています。

MURAL

そういえば、最近は1st Roundで合格した皆さんが授業の見学に来ています!おめでとうございます!

Breakout SessionにR1合格者が来ていた時の様子

3.課外活動

真面目系クラブ(コンサルティングクラブ、エネルギークラブ、LGBTQ+サポートクラブなど)も、Fun系クラブ(バスケ、ミュージカル、サッカー、ダンスなど)も基本的にはもちろんZoomです。

[真面目系クラブ]

以前は様々な「Lunch & Learn」というイベントがあり、(無料の)お弁当やピザを片手に色々な人の話を聞けました。今は、そのイベントもズームになってしまったので、悲しいかな、無料弁当は手に入らなくなりました…(普段はそのセミナーの後には残り物にありつけることもあったのですが)

そのため、集客はなかなか難しくなっています。(まあそもそもタダメシを目的に聞きに来ていた人が来なくなったという意味では、聴講者のクオリティは上がったとも言えます)

ただ一方で良いこともあります。例えば、遠くのスピーカーをゲストとして呼ぶことが容易になったこと。みんながZoom形式に慣れてきているので、自然な形でオンライン講演を聞くことができます。

ジャパンクラブも、SonyやSoftBankの方に協力いただいて講演を開催しました。

[Fun系クラブ]

バスケなど一部のクラブはなかなかCOVID前の状況に近づけるのが難しいようですが…

私の参加するダンスクラブなどは全てオンラインでの振り付けや練習を行い、ビデオレコーディングでパフォーマンスをするようになりました。今まではライブでのダンスだけだったのですが、ちょっとしたMusic Videoのようでこれはこれで楽しいです。思い出にも残りやすいし、Instagram等にもポストしやすいのは良い点です。

そのほかにも、運動不足になるからと30分程度のワークアウトをみんなでやることもあります。


4.ソーシャル
スモールグループでのチャット、友達同士のチャットもオンラインのことが多くなりました。2人だけの時などは、コーヒー片手にお散歩しに行ったりすることも多いです。

天気が良いときは、イリノイ州の規則の範囲内の人数で外で遊ぶこともありますが2月のEvnastonは…なかなか厳しいものがあります。

11月時点では、ギリギリ、日が落ちてもまだまだ話を続けられるくらいの気候

ハロウィン等はオンラインで行いました。一応みんなちょっとした仮装をして、ただただおしゃべりするだけの会です。

そのほかにも色々とクリエイティブな遊びがあります。

オンラインゲームを一緒にやったり、パワーポイントカラオケなる面白い文化も学びました。(初見のパワーポイント(※ほとんどが写真かキーワードひとつ)をもとに、もっともらしく即興でプレゼンテーションをするというもの。みんな、さすが、頭の回転が速い…)

以下は、謎の金曜日早朝のevent。特にみんな話すわけでもなく、とりあえずその時々のテーマの格好をして集まるだけです。DJがガンガン音楽を流しているだけの集まり。

少人数での友達とのおしゃべり
インドからの学生が主催したChai Night
Kelloggの学生とDean達がプランク時間を競う大会も開催されました


様々なイベントは、中止になってしまいましたし、COVID前の状況と同じとはいいがたいです。でもその中でも、一生懸命楽しいKellogg生活にしようと学生も学校も工夫をしています。

何か助けが欲しいときはすぐにKelloggの友達を頼りますし、コミュニケーションが分断されてしまったような印象は受けません。

日本でもCovid-19の感染が拡大しているというニュースを耳にします。皆様、ご家族ご友人含め、ご自愛くださいませ。

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