Class of 2020(2年生)のMです。Kelloggには、もともと7つのメジャー(Accounting、Economics、Finance、Managing Organizations、Marketing、Operations、Strategy)が存在していました。2年間にわたって所定の授業を履修すると、卒業時にMBA in XXXのようにメジャーがついて、履歴書や成績証明書にて記載が可能になります。もちろんメジャー無しで卒業することも可能ですが、多くの学生が1つもしくは複数のメジャーを視野に入れ、各学期の履修計画を立てています。メジャーとパスウェイの詳細はこちらをご覧ください。
その中で、今回新たに8つめのメジャーとして、Management Scienceが加わりました。これは、通称STEM(Science、Technology、Engineering、Mathematics)メジャーと呼ばれるものです。アナリティクス系の授業を中心に所定の授業を履修をすると認められます。(このメジャーを取得すること自体は難しくなく、要件を見ると、私自身は既にこれまで履修してきた授業で、このメジャーが取れることが判明したぐらいです。)
*2020年9月時点で、Management Science専攻に限らずすべてのメジャーがSTEM扱いとなりました。最新情報はKellogg公式Websiteをご確認ください。
STEMメジャーになると、米国での就労機会の増加につながります。International StudentsがMBA卒業後に米国で就職する場合、一般的にはOPT(Optional Practical Training)を利用します。このOPTは、通常12ヶ月の期間が設定されています。その間に、H1Bビザに応募し、当選することで米国での就労を継続することが可能になります。ただ、当選しなかった場合、就労の継続は不可能になります。
STEMメジャーの利点は、24ヶ月のOPT期間の延長が認められ、合計36ヶ月間の滞在が可能になることです(通称、STEM Extension)。その36ヶ月の間に、H1Bビザの申請を複数回行うことが出来るため、その後の就労可能性も高まることになります。
最近、複数の米国トップスクールでこのSTEMメジャーが認められているようです。Kelloggはやや遅れを取っていましたが、KSAと呼ばれる生徒会やInternational Studentsの代表者たちが、積極的に他校の動向を調査し報告したり、賛同表明を集めてDean(学長)やカリキュラムを検討するコミッティーに働きかけたりし、ようやく実現したという背景があります。既に秋学期の履修が始まっており、2020年6月卒業予定の学生にとって、残すは冬学期と春学期のみですが、そこでうまく履修計画を組めば、その代からSTEMメジャーが認められることになりました。こういったところにも、Kelloggの特徴の1つ“Student-driven”というカルチャーが表れていると言えるかもしれません。